「Don’t Stop Believin’」の名曲で学ぶ英語表現5つ

journey

今回はアメリカドラマの「glee」シーズン1で取り上げられ、NHKEテレで放送されたドラマではエンディングテーマでもあったJourneyの「Don’t Stop Believin’」を取り上げます。

ではさっそくglee版をご覧ください。

また気になる方は、本家Journey版はこちらです。

それでは歌詞の中身をみていきましょう。glee シーズン1 楽曲よりとりあげました。

Just a small town girl, livin in a lonely world

孤独な世界で生きていた 小さな町の少女

She took the midnight train goin anywhere

真夜中の列車に乗り あてもなく旅立った

Just a city boy, born and raised in South Detroit

サウスデトロイトで 生まれ育った都会の少年

He took the midnight train goin anywhere

真夜中の列車に乗り あてもなく旅立った

A singer in a smoky room

煙がくゆる店の 歌うたい

The smell of wine and cheap perfume

ワインと安物の香水のにおい

For a smile they can share the night It goes on and on and on and on

一度のほほ笑みだけで 夜を分かちあう

Strangers, waiting, up and down the boulevard

通りのあちこちで 見知らぬ人々が待ってる

Their shadows searching in the nights

夜をさまよう彼らの影

Streetlight, people, living just to find emotion

街灯の下 探してる 心震わす何か

Hiding, somewhere in the night

夜のどこかに 隠された気持ちを

Working hard to get my fill,

食べるため必死で 働きながら

Everybody wants a thrill

皆 スリルを求めてる

Payin’ anything to roll the dice Just one more time

もう一度 サイコロを 振るためなら何だってやる

Some will win, some will lose

勝つ者もいれば 負ける者もいる

Some are born to sing the blues

生粋のブルース歌いも

And now the movie never ends It goes on and on and on and on

映画は終わらない 果てしなく続いてく

Strangers waiting, up and down the boulevard Their shadows searching in the night

Streetlight, people, living just to find emotion Hiding, somewhere in the night

Don’t stop believin’ Hold on to that feelin’

信じることを やめないで 自分を裏切らないで

Streetlight, people

街灯の下 さまよう人々

Don’t stop believin’ Hold on to that feelin’

信じることを やめないで 自分を裏切らないで

Streetlight, people

街灯の下 さまよう人々

Don’t stop

glee シーズン1 楽曲

スポンサーリンク

1 Don’t Stop Believin’

洋楽の歌詞を見ているとingのgが省略されて、「~in’」となっているのをよく見かけます。

たとえば、マクドナルドのコマーシャルでも

“I’m lovin’ it!”
ですし、前々回取り上げたTaylorの『Wildest Dreams』歌詞の中にも

“Burnin’ it down”とあります。

口語の英語の音をそのまま書き表したのが、上記のBelievin’、lovin’やBurnin’ですね。
日本語も同様ですが、口語では次の語を言いやすくするためにほとんど”g”が発音されないためです。これをリダクション(Reduction)といいます。

他に洋楽の歌詞でよく見るのは、andが’n’になっているのをよく見かけます。 andは単語と単語の間にあるので、音自体は弱く発音されます。andが’n’としか聞こえないため、音をそのまま書き表したのが’n’という表記です。

例としてあげると、最近新聞などでちょくちょく目にする民間のお宅に泊まれるAirbnbも読み方は「エアービーアンドビー」ですが、表記はAirbnbでandの代わりにnだけです。

リダクションについて詳しくは口語英語入門>英語の発音の変化 -リダクション、リンキング、フラッピングをご覧ください。

2 born and raised in South Detroit

サウスデトロイトで生まれ育った、という意味ですね。

英語の小説の冒頭や人物紹介のところで、born and raised in ~とあったりします。みなさんも日本語の自己紹介では「生まれも育ちも~です。」などと言いますよね。

「育った」の部分は学校で習ったgrowの過去分詞のgrown upでもいいのでは?と思われるかもしれませんが、born and raisedでセットなのです。覚えておいてくださいね。

ぜひ自己紹介をする場面で使ってみてください。

3 It goes on and on and on and on

“go on”もよく目にします。

“go on”といえば、英語の歌に興味を持ったきっかけを思い出します。

タイタニックが流行った時代に同級生がセリーヌ・ディオンの「My heart will go on」の英語の歌詞を暗記して歌っていました。その勉強が苦手な友人が英語の歌を歌うのを見て、英語の曲をまるごと覚えればしゃべれる(歌える?)んだと思ったのと、楽しめたら英語の勉強も苦じゃないんだな、と思ったのです。

go on

(6) 〈事態などが〉続く; 〈ものが〉存続する.

Weblio

Journeyの歌詞では楽しい夜が続いているのが感じられますし、セリーヌ・ディオンの「My heart will go on」は主人公の女性の愛する心は恋人がなくなったあともずっと続いていく、という歌詞ですね。

上記二つの歌詞でもそうですが、なぜon、onと何度も言っているのか?(Journeyは4回も、セリーヌ・ディオンも2回言っています。)onにはさまざまな意味がありますが、その中の一つに

[動作の継続を表わして] どんどん,絶えず,ずっと.

用例  sleep on 眠り続ける.

Weblio  

という意味を持つため、on、onと何度も重ねることにより、さらに強調されるのです。

go onで続くという意味ですが、onだけでも続くという意味があるのです。

4 up and down the boulevard

<up and down>

中学か高校のころ必ず教科書に出てくるのが「道案内」でしたね。丸暗記で乗り切ったかたも多いのではないでしょうか。

かくいう私もなぜ
“Go straight down this way, then turn right.”
などと丸暗記でdownの意味を考えることなく、過ぎていきました。

映画「プリティ・ウーマン」の歌も(古いですが…)
“Pretty woman, walking down the street.”
とdownがはいっています。

downもよく出てくる単語でたくさんの意味があります。
今回取り上げるdownには

(特定の場所・話者のいる所から)離れて

Weblio

という意味があるのです。反対に話者のいる所へ近づいてくることをupと表現します。

<the boulevard>

道の区別もいろいろあります。Cambridge Dictionaries Onlineによると、一般的に単語の定義は以下の通りです。

boulevard
a ​wide ​road in a ​city, usually with ​trees on each ​side or along the ​centre

street
a road in a town or city that has houses or other buildings

avenue
a wide road in a town or city

しかしながら、教えてgoo!の『「St」「Ave」「Rd」「Blvd」の違いって?』という質問の回答には、

ニューヨーク州マンハッタン市では
南北→Avenue
東西→Street

・フロリダ州セントピーターズバーグ市
南北→Street
東西→Avenue

と、あります。同じ国の中でも地域によって定義はさまざまで、まったく逆の意味になる場合もあるなんて興味深いですね。

5 Hold on to that feelin’

その気持ちを忘れないで、という意味ですね。

hold on to~で

(2) 〈…を〉手放さないでおく

Weblio

という意味があります。こちらは他動詞+副詞です。

それでは自動詞+副詞だとどうでしょうか?
するとhold on

(4) [通例命令法で] (電話を)切らずに待つ; (ちょっと)待つ,

Weblio

という意味で、電話などで使われます。

“May I speak to Mr.○○?”
“Hold on, please.”

私は英語の電話が苦手なので、このフレーズを覚えたことで、どれほど安心できたかわかりません。

これも分解すると、受話器を「持つ」という意味の”hold”に、さきほど3項「It goes on and on and on and on」の項で勉強した”on”が動作の継続を表わしているので、ふたつを合わせて受話器を持ち続ける=(電話を)切らずに待つ、という意味になります。

これで英語で電話がかかってきてドキドキして頭が真っ白になったら、とりあえず
“Hold on, please.”
と言ってみて切り抜けてください。

以上、アメリカドラマの「glee」からJourneyの「Don’t Stop Believin’」を取り上げました。楽しく勉強するの方法として、アメリカドラマも会話の勉強になっていいですよ!