最短で英語の電話会議を乗り切る3ステップ

会議

出張費の削減のねらいや在宅勤務を許可する会社が増える中、海外との電話会議に出る機会がやってくるかもしれません。

さて。自信・・・ありますか?

Telephone, Conference

テレビ会議はまだしも、電話での会話は表情が見えません。

目線を合わせ、身振り手振りも合わせて伝えられる生の会話と違い、音声が頼りの電話は、真の英語力が問われるもの。

ならば、英語力を上げるために、英会話学校に通わなくては・・・

と考えるのは、ちょっと待った!

英会話学校は、総合的な英語力を上げるための学校。一般的な会話力やTOEICなど、浅く広いレベルでの英語力は上がるかもしれませんが、皆様の直近の目的は 「とりあえず目の前にある電話会議をこなすこと」ですよね。

今回は、時間のない皆様が、定期開催する電話会議にこれから出ざるを得なくなった場合、最短で克服する方法を伝授します。

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1.ボイスレコ必勝法

そもそも会議で話される内容は、担当業務に絡んだごく専門的な内容であることが多いもの。手っ取り早く攻略するには、とにかく学ぶべき表現を絞り込むことです。

このために必要なのが、ボイスレコーダー

今はスマホ等に内臓されているもので十分です。初回の電話会議は、必ず録音してください。

ここで、あまりにも基本的な注意をひとつ。

本来会議の内容は、社外秘の情報です。録音したものを、学習用以外に用いないことはもちろんですが、周囲にバレると止められそうな場合は、必ず「こっそりと」録音し、ご自身だけで管理してください

当サイトは、録音内容の社外漏洩事故に関しては責任を持ちかねます。

スマホのボイスレコ機能を使ったことのない方は、くれぐれも自宅で良く操作しておくこと!

会議の途中でいらぬところを触り、いま録っていたものが大きな音で再生されるとパニックになりかねません。

また、今はUSBメモリー型、ペン型など、一見ボイスレコに見えないものもあります。いずれも、3000円程度販売されていますので、是非探してみてください。

2.地味だが大事なステップ「ディクテーション」

会議後、録音されていた内容は最後まで聞き、あらためて全体を把握します。

聞いてもわからない英語があっても、今の段階ではそこにこだわらず、今回の会議の結論だけでも把握しておいてください。

次に、キーボードに向かい、 聞こえたままに英文をタイプしてください。

いわゆるディクテーションです。

Typing, Woman

取り急ぎ、冒頭のあいさつや雑談は、業務に関係なさそうな内容ならば、とばしてください。本題に入ってからで結構です。

ここからは、実力によって以下のやり方に分けてください。

A. タイプしている内容が、聞いていて完全に理解でき、かつアウトプットもできる

少し聞き流して、ヒアリング・アウトプットレベルともにやや怪しいところを選んだ上でタイプしてください。

B. 聞いていて完全に、またはほぼ理解できるが、英語でアウトプットするのは難しい

良い位置です。そのあたりを重点的にタイプしてください。

C. 聞いていて理解できたり、できなかったり微妙

良い位置です。そのあたりを、くり返し聞き、単語に起こしてみてください。ただし、さっぱりわからないのならば時間をかけすぎないように。同じフレーズを10回聞いてもわからなければ、あなたの頭の中の辞書にない可能性もあります。思い切ってとばし、先に進むこと。

このディクテーションは、大変地味で手のかかる作業ですが、あなたがこれから出席する会議で多用される表現を拾うための、いわば砂金堀りのような作業。

ただし、会議全てをディクテーションするのは到底無理です。内容にして3分間程度とか、最重要アジェンダのみなど、ごく一部に絞ってください。

おそらくWordでA4サイズ2-3枚程度をタイプすればもう十分でしょう。「えっ、これだけ?まだ終わらないよ」と思うことでしょう。会議全てをディクテーションするのは非現実的です。ここで欲張ると先が続きません。完璧主義は捨ててください。

ディクテーションをしているうちに、多くのことに気づくでしょう。

あなたが出席している会社の会議では、ビジネス英語の教科書的な表現とは少しズレた、独自の表現が多用されているはずです。それをつかんでおくのです。

在庫は種類問わず stock ではなく inventory ばかり使ってる。出荷=shipだと思っていたが、○○ depart L.A. on … と、いつ工場を発つ、という言い方を使っている。

出荷前の許可の話のところではっきりしない主語が何度も入る。どうやらQuality Assuranceとは言わず、Al と言っている。彼が品質部門のスタッフであり、出荷を許可をする役目を担っているからだ。

そういう気になるローカルルールと、英語表現を丸ごとピックアップしていきます。あなたが会社で英語を使うということは、あなたの会社を良く知ることから始まる部分もあるのです。

暗記アプリで効率的にインプット

知っておくと得をしそうな表現をピックアップできたらそれを覚えて行きます。
覚え方ですが、通勤時間や空き時間に学ぶには、やはりアプリが便利です。

おすすめのアプリは、iANKIです。

Excelで表を作り、アップロードすることで、アプリ上の単語カードに取り込むことができるもの。『一夜漬けモード』では、間違えたものだけ繰り返し質問してくるので、忙しい方にとっては非常に効率的に覚えられます。その際、必ず声に出すようにしましょう。

いかがですか。

基本的にはこの3ステップの繰り返しです。地味ですが、「実際に出席する会議から覚えるべき表現、素材を選ぶ」のが最重要事項なのです。

繰り返しになりますが、ディクテーションの段階で、ほんの一部しかできないのが現実ですが、ここは割り切ることです。最初に大変な思いをすると後が続きません。たとえ少なくても、毎回これを行うことで、次第に慣れていきます。

初回にハローしか言えなかった筆者は、半年後、まだまだ稚拙な英語ながらも、月例電話会議への出席は何とか独り立ちしました。

実際のところ、かなり覚悟を決め、暗記アプリに入れた表現、フレーズは毎週末30ほど新規で増やし、1日3巡は読み上げました。結果、半年で500以上の表現を自分のものとしました。

独り立ち後もわからなかったときは、「I can’t get what you said… slowly please?」などと言い、それでもわからなかったことは後でメールで問い合わせたりしましたが、会議の独り立ちが多忙な上司の高評価を得たことは言うまでもありません。

是非、トライしてみてください。