「よろしくお願いします」の英語表現はNice to meet youだけじゃない

Nice to meet you text(よろしくお願いします)

初めてあった人への自己紹介の一連の流れとしてこんなものがあります。
「〇〇です。よろしくお願いします。」

初めての職場でこんな流れがあります。
「今日からお世話になります、〇〇と申します。よろしくお願いします。」

母と電話でこんなこと言われたことがあるかもしれません。
「〇〇さんにも、よろしく言っといてね」

上司に言われる一言。
「よろしく頼むぞ」

英語で「よろしくお願いします」ってなんていうのでしょう?そもそも「よろしくお願いします」って?「よろしく」を「お願い」してるの?

では、この不思議なフレーズを順番に解体して調べてみましょう。

スポンサーリンク

「よろしくお願いします」って何ていう?

みなさんが学校で習ったのは、もしかしたら“nice to meet you”かもしれません。これはもちろん間違いではないです。だって実際初めて出会った人へ言いますから。

それに、調べてみると最近のグーグル翻訳で「よろしくお願いします」と入力すると、翻訳文にはちゃんと“nice to meet you”と出てくるのです。

でも、よく考えてください。“nice to meet you”=「よろしくお願いします」ではないですよね。

“(it’s) nice to meet you”は「それ(=あなたと会うこと)は素敵なことだ」、つまり、「あなたと会って良かった」「お会いできて光栄です」のような意味になります。

でもお会いできて光栄ですなんて、私たちは普段の会話ではほとんど使わないですよね。もしあなたがあるアイドルの大ファンで、握手会で生のアイドルと直接お話ができた時には、ぜひ使いたい一言ですが。

では、次に日本語、「よろしくお願いします」について考えてみましょう。

よろしくお願いします、を自分を紹介したすぐ後にいうのですから、「「わたしを」よろしくお願いします。」という意味なんですね。英語に直すとすればこうでしょうか。“please treat me well”良くしてやってください、みたいな意味ですね。

でもこれは英会話では使いません。正しい英語ではありますが、言葉には文化も大切なのです。もしこのフレーズを最初の自己紹介で使ってしまうと、「なんだ、人のことはなんでも良くて、自分のことばかり心配するやつなのか」と思われてしまうかもしれません。それは避けなければなりません。

そこで、使えるフレーズと共にいくつか例をご紹介したいと思います。

まずは定番。自己紹介の場です。自己紹介の最後につける「よろしくお願いします」、これは先ほどたくさん分析してややこしくしてしまいましたが、“nice to meet you”これが一般的で使いやすいフレーズです。

次に、自己紹介は自己紹介でも、初めての職場での自己紹介ではいかがでしょうか?

この場合「仲良くしてください」とか「わたしをこの場に仲間として受け入れてください」というような感情が入っていると思います。この場合は単にnice to meet youで済ませるよりも、“I look forward to working with you”もう少しフォーマルにするには、to working with youをto do business with you.に替えるだけで、少しビジネスマンっぽくなりますね。

次にもっとフランクな感じの「よろしくお願いします」を見てみましょう。

あなたは会社の上司に大きなプロジェクトを任されることになりました。
「わが社の命運がかかってるんだ。よろしく頼むぞ。」

ここで取り上げる「よろしく頼むぞ」は少し本題から外れるかもしれませんが、とてもよく使える便利な表現なのでご紹介したいと思います。
“I’m counting on you”聞き覚えはあるでしょうか。けっこう映画などでも聞くフレーズです。直訳としては、count on ~で、~に期待する、という熟語なので、「私はあなたに期待している」となります。

これがなぜ便利なのかというと、応用が効くからです。
そのプロジェクト、あなたと後輩で進めてきましたが、なかなか成果が出ず、後輩はもうくじけそうになっています。

「お前ならできるって。頼りにしてっぞ」“you can do it, I’m counting on you.”
また、最後のyouをmeに替えるだけで「わたしに任せて」というフレーズになります。

最後に、日本人なら電話越しによく使う、あれです。
「〇〇さんにも、よろしくお伝えください。」英語ではどう言えるでしょう?

これは単純に挨拶している旨が〇〇さんに伝わればいいので、“Please say hello to 〇〇 for me”で、大丈夫です。

以上、いろいろな「よろしくお願いします」の英語表現をご紹介しました。
英語を表現するにあたって、日本語を直訳するだけではなく、隠された意味や思いを探っていけば、きっと言いたいことを英語でも表現できます。