【超字幕】安河内先生直伝メソッドで(つべこべ言わずに)やってみた!

映画

映画やドラマを使った英語学習ソフト【超字幕】。ポップアップ英和辞書搭載、セリフごとの移動がスムーズ、再生速度の変更可能、単語・フレーズ登録が簡単、セリフでディクテーションできるなど盛りだくさんの機能で、ストレスフリーな学習環境を提供してくれます。

そこで気になるのが一番効率の良い学習方法です。映像作品を使った英語学習法は「日本語字幕観賞」→「英語字幕観賞」→「字幕なし観賞」という流れで行うのが一般的です。ではそれをどれだけ、どこまでやればいいのか不安になりませんか?不安ついでにヤル気まで失われることもしばしば。

ということで、販売元のソースネクストにて安河内先生の提案する【超字幕30日トレーニングメニュー】を試してみました。つべこべ言わずにやってみて「これは無理だ…」となるか、「この方法でがんばってみよう!」となるかは、正直見当もつきませんでしたが。

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超字幕30日トレーニングメニュー

詳しい学習方法は【安河内先生直伝!「超字幕」で本物の英語力を身につける】を参照してください。おおざっぱなスケジュールは以下のとおりです。(公式サイトより)

1month_menu

  • 日本語字幕→通常観賞
  • 英語字幕→リスニングより字幕を読むことに集中
  • 字幕なし(~14日)→分からないところがあれば字幕を表示し、意味や発音を確認
  • 超連続リスニング→セリフを使ったディクテーション
  • 字幕なし(~30日)→夢の字幕なし観賞

その結果は…

  • 使用した映画:『インセプション』
  • 公開年:2010年
  • 監督:クリストファー・ノーラン
  • 時間:148分
  • 英語レベル:中級
  • 総語数;11,500語

1か月間メニューに沿って学習した結果、なんとか字幕なしでも見ることが可能となりました。映像3:音声7くらいで音声に集中しなければなりませんが、英語が念仏に聞こえてくることなく、最後まで観賞できる状態です。

「時々分からなくなることもあるけど、初見の映画でこの程度理解することができるのなら、海外旅行先で映画館に入ってみてもいいかな!」というカンジです。実際は15回程観賞しての結果なので、本当の意味での【字幕なし観賞】まではやはり遠い道のりです。

ちなみに超連続リスニング(ディクテーション)の聞き取り率は学習前65~75%、学習後90~100%でした。(参考までに10回日本語字幕で観賞した映画の聞き取り率は65%~80%ほどです。)

30日トレーニングメニュー終了後、すぐに実感できることとしては、TOEICのリスニングセクションがいかに「親切、丁寧で、ゆっくりめ」であるかということぐらいです

実践してみての感想と挫折回避策を順にご紹介します。

(~2日)日本語字幕

日本語字幕で映画を楽しみます。

挫折回避策:1日目と2日目で2回観賞しますが、この時点で飽きた作品、どんなシーンであれ見たくない部分がある作品は、あきらめて別の作品を探しましょう。

(~5日)英語字幕

【英語字幕】は日本語字幕と違い、字数制限などなくセリフをそのまま表示しているので、かなりのスピードで読まないとおいて行かれます。自分が読めているのかいないのか、聞き取れているのかいないのか、曖昧な段階なので挫折感はありません。

挫折回避策:リスニングが可能となったフレーズは読みません。適度に目を休憩させながら鑑賞を続けることができます。

(~14日)字幕なし 英語を聞き、英語を理解

【字幕なし】にすることで、何となく分かった気になっていたフレーズが「やっぱり分かってなかった!」ことに気付かされます。メニューに従うと「聞き取りできない部分は字幕を出して確認」することになっていますが、パーフェクトに聞き取れるフレーズは、それほど多くないので、ほぼ字幕出しっぱなし状態になりました。調べる単語や、確認する発音も膨大な量にのぼり、第一の挫折ポイントとなるパートです。

挫折回避策:148分間、分からない表現を抜出し、調べ続けるのは想像以上の苦行なので、精聴と精読を分けます。字幕なし観賞の前にスクリプトをチェックし、たとえリスニングに成功しても意味が取れない単語や表現をつぶしておきます。その上でリスニングに集中して観賞します。

(~27日) 超連続リスニング

【超連続リスニング】はPC版超字幕のメニューで、セリフを使ったディクテーションです。発音されるセリフを聞き取り、制限時間内に( )に当てはまる1単語をタイピングします。

連続リスニング

1ステージ20問、全73ステージ(作品による)が用意されています。今までに確認してきたことを定着させるとともに、自分のリスニング上の弱点が見えてくるパートでもあります。ゲーム感覚でできるので、「1日1時間」等あらかじめ目標を決めると、取り組みやすくなりました。

挫折回避策:1ステージは2~3分でできるものの、1日1回全73ステージをクリアするとなると3~4時間はかかるので、時間を区切って行う方が続けやすいです。14日目まで行っていた【字幕なし精聴】パートの作業が甘いと、解釈で足元をすくわれます。その場合はここでも意味確認とステージごとの再チャレンジ機能で繰り返しリスニングを行います。

「そもそも英語の音を聞き取れているか」、聞き取れている場合には「きちんと意味まで取れているか」、どちらをチェックするのか意識しながら行います。

(~30日)字幕なし

英語のみで映画を楽しみます。

この段階に進むまでに、1作品を少なくとも10回ほど繰り返して観賞しています。単語、言い回し、聞き取りにくいセリフのチェックは済ませていますから、字幕なしでもどうにか観賞できました。また、字幕を読むことに使っていた集中力を画面に振り向けることができるので、登場人物の微妙な表情の変化や、背景の作り込みに改めて気付くこともありました。

挫折回避策:映画を楽しむことに重点を置き、リスニングできなかったところは観賞後にまとめて確認します。

まとめ

リスニングで分からないところを分からないままにしないこと、何度も繰り返し聞いて耳になじませることが大切です。「1作品だけ字幕なし観賞できるようになってもな…」と思うかもしれませんが、ここまで聞き込んでいると他作品で同じ表現が出た場合、聞き取れる確率は上がります。聞き取れなかったとしても、耳にはひっかかるので、少し意識して聞けば、比較的早く聞き取れるようになります。

つべこべ言わずに試してみたところ、思っていたよりも手ごたえを感じました。半年~1年続けることができれば、リスニング力の変化を実感できそうです。ただ今回選んだ映画は2時間半近くあり、かなりの苦行でした。「挑戦してみようかな」と思われた方は1時間のドラマで始めることをオススメします。