映画化予定の児童文学で英語の世界に慣れよう

映画

公開が待ち遠しい洋画が次から次へとやって来る日本。吹き替え版・字幕版の選択肢もあり、英語が不自由であっても、そこそこ世界の映画動向についていくことができます。

ですが、「せっかく洋画を見るのなら英語学習に役立たないものか?」と思ってしまうのが、英語学習者の悲しい…ではなく素晴らしい性!たとえ「字幕なしで洋画を見る」ことが今は夢のまた夢状態でも挑戦できる事はあるのです!

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児童文学の映画化作品に着目しよう

有名なところでは、ハリー・ポッター・シリーズや『ホビット』、『アリス・イン・ワンダーランド』などが思い浮かびます。児童書原作ではありますが、映画化すると大人も子供も楽しめるエンターテインメント性の高い作品になることが多いです。

そんな洋書児童文学の中でも映画化【予定】作品を見つけてきましょう。もちろん、日本で公開される時には迷いなく「見に行こう!」と思えるものにしてください。原書、邦訳ともに未読の作品であればベストです。

映画化【予定】が大事

「読んでから見るか、見てから読むか」という永遠の悩みが存在しますが、そこはこの際割り切りましょう。100%理解できるかと言えば怪しいですしね。

児童書といえども、ハリー・ポッター・シリーズを読破するにはそれなりの根性がいります。ですがこのハリー・ポッターは公開済みの映画ですから、今回は対象外としてください。

映画化【予定】の児童文学を選ぶのは以下の理由からです。

  • 児童文学は(普通は)大人用小説より読みやすいため途中で挫折しにくい。
  • 映画化するくらいなので内容的に面白い可能性が高い。
  • 映画の日本公開日を読了日目標とすれば、気楽に続けられる。
  • 映画鑑賞の助けになる。
  • 映画公開日前後に出版(あるいは再販)される邦訳版で読書の答え合わせをしても楽しい。

これを行う目的はテスト対策でもビジネス英語習得でもなく、英文への抵抗感を和らげたり、達成感を味わったりする他、英語世界に慣れることにあります。

趣味的読書のようなものですから、読むことで苦しまないように心がけましょう。

読了日を日本公開日に合わせることで、目標を設定することができます。公開日が1年先、あるいは未定の場合でも、読了したのなら「目標達成」に違いはありません。

おすすめ映画化予定作品はコレ!

パディントン

paddington

2016年1月15日公開予定

クマが主人公の児童書と言ったら、プーかパディントンか!くらい有名なクマのお話が実写映画化。「暗黒の地ペルー」から密航してきたクマのパディントンとブラウン一家が織りなす騒動の行方は?

パディントンシリーズの第1作目『A Bear Called Paddington (Paddington Bear) 』には、パディントンとブラウン夫妻の出会いに始まり、8つの短編が収められています。英文は読みやすく、礼儀正しいクマが引き起こす騒動に、自然と引き込まれることでしょう。(Lexile指数750L)

アリス・スルー・ザ・ルッキンググラス(原題)』

alice

2016年7月1日公開予定

2010年に公開された『アリス・イン・ワンダーランド』の続編です。『不思議の国のアリス』の続編はやはり『鏡の国のアリス』ですね。

鏡を通り抜けて、アンダーランドへと落ちていくアリスの姿は予告編でも見ることができます。ティム・バートン監督と、アリス、ハッターなどお馴染みのメンバーが、今度はどんな冒険を繰り広げるのか楽しみなところ。原書『Through the Looking-Grass』を読むには語彙数より、マザー・グース、チェス、そして大量の言葉遊びの攻略が、楽しめるかどうかのカギとなりそうです。(Lexile指数890L)

ザ・BFG(原題)

The BFG

2016年9月17日公開予定

『チョコレート工場の秘密』などで知られるロアルド・ダールの『オ・ヤサシ巨人BFG』の映画化です。監督はスティーブン・スピルバーグ。小さな人間の女の子ソフィーとやさしい巨人BFGのお話です。

静か過ぎる夜に眠れず、窓の外をのぞいた孤児のソフィーは8mもある人影を発見。「ええっ?!」と驚いている間に巨人とバッチリ目が合い、巨人の国にさらわれてしまいます。そこには人間を食べる悪い巨人たちがいて…、と子供なら即飛びつく始まりですが、読了後は大人の方にも好評な児童書です。文章は読みやすく、ほんの数ページ読んだところで巨人登場!掴みも申し分ない1冊。(Lexile指数720L)

『フォーチュネトリー、ザ・ミルク(原題)』

fortunatelythemilk

公開日未定

映画化作品では『コララインとボタンの魔女』や『スターダスト』で知られるニール・ゲイマンのベストセラー児童書を、ジョニー・デップ&エドガー・ライト監督(『ワールズ・エンド』、『ショーン・オブ・ザ・デッド』など)の強力タッグで映画化する計画が進んでいます。

Fortunately, the Milk 』は一言で言うと「タイムトラベルと朝食シリアルの話」だそうです。(THE Hollywood REPORTER)

ミルクを買いに行ったお父さんがなかなか帰って来ず、やっと帰ったと思ったら「実はね、宇宙人に誘拐されていたんだ!」と、彼が遭遇した出来事を子供たちに語り始めます。挿絵にも味があり、本文の文字を巻き込んだデザインも楽しい一冊。(Lexile指数680L)

『ワンダーストラック(原題)』

wonderstruck

公開日未定

『ベルベット・ゴールドマイン』のトッド・へインズ監督と、脚本は原作者のブライアン・セルズニック自身が手掛け、映画化の動きがあります。セルズニックはマーティン・スコセッシ監督で映画化された『ヒューゴの不思議な発明』の作者でもあります。『ユゴーの不思議な発明』(書籍)は繊細かつダイナミックな挿絵が特徴的で、本文の中に見開きで何ページも続く挿絵が何度となく登場します。

Wonderstruck 』もそれと同じ手法を用いたファンタジー作品で、1977年に生きるベンの物語は文字で、1927年に生きるローズの物語は絵を用いて進行します。2人の子供が自分の居場所を見つけていく過程には、博物館や聾者の世界、そして驚きが編み込まれています。Lexile指数は高めですが、「教科書の読み物か?!」と思うくらいきれいに整った文章で、大変読みやすいものです。出版時の宣伝動画にピンときた方は是非トライしてみてください!(Lexile指数830L)