要注意!英語で“hot”を外見に使うと全然違う意味に!
ある夏の日、私はイギリス人の女友達と待ち合わせをしていました。ここはロンドンなのでそんなに暑くはなかったのですが、彼女はキャミソールにショートパンツという真夏らしさ全開のファッションで決めていたので思わず“Hi! You look so hot today!”と言いました。ところが彼女にものすごく怪訝な顔を返されてしまったのです。なぜだかわかりますか?
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“You look+形容詞”で「~に見える」
英語で相手の外見について何かコメントをするときは“You look+形容詞”あるいは“You are+形容詞”を使います。
例えば、“You look fabulous”あるいは“You are gorgeous”などですね。この二つの意味は微妙に違います。
“You look+形容詞”を直訳すると「あなたは(形容詞)に見える」、“You are+形容詞”は「あなたは(形容詞)だ」という意味になります。
英語のニュアンスとしては、“You look+形容詞”はその時々の相手の状態に対するコメントで、例えば、パーティーなどで普段と違う着飾った姿に対して“You look amazing”と言ったり、たまたま具合が悪いのか顔色が悪い時に“You look pale”と言ったりするときに使われます。
一方、 “You are+形容詞”はその人が本質的にどうであるかということに対するコメントで、例えば、いつもかわいらしい人に対して “You are pretty”と言ったり、いつも完璧で隙がないような人に対して “You are perfect”と言ったりするときに使われます。
というわけで、冒頭のセリフ“Hi! You look so hot today!”の“You look”に関しては、英語の使い方としておかしくないことがわかりました。
問題は“hot”!暑い…という意味にはならない
さて、冒頭で私は“Hi! You look so hot today!”というセリフを「(そんなに暑くないのに薄着しちゃって)暑そうだね!」という意味の英語だと思って使いました。しかし、友達が怪訝な顔をしたのは私が彼女の外見に対して“hot”という形容詞を使ったためだったのです。
それでは、英語“hot”にどのような意味があるのか、おさらいのためにも辞書を引いてみましょう。
adjective (VERY WARM)
まず、一番上に書いてあるのは、私たちが最初にイメージする「暑い/熱い」という意味です。
adjective (SPICY)
その次に書いてあるのは、これまた身近な「辛い」と言う意味です。
そのままずっと下の方まで見ていくと……ありました。
adjective (SEXY)
INFORMAL sexually attractive, or feeling sexually excited
彼女が怪訝な顔をするのも無理はありませんね。英語で人の外見について使われる“hot”には「性的魅力がある、性的興奮を覚える」という全然違う意味があるのです。
私は意図せず彼女に「今日はずいぶんとセクシーだね!」と言ってしまったのです。しかも、英語の文脈次第では「セクシー」のなかでも「いやらしい」というニュアンスが強まってしまいます。
彼女はいやらしさなどなく、むしろヘルシーなファッションをしていたので「この人(私)はどういうつもりで私(彼女)にセクシーだと言っているんだ?」と怪訝な顔をしていたわけです。
終わりに
今回は“hot”という単語に注目してみましたが、実は英語にはこの他にも使われる文脈によってまるで意味が変わってしまう単語がたくさんあります。これらを勉強することで、みなさんが英語を使うときに私のような恥ずかしい経験をしないことを願っています。