英会話講師が小学生に推奨する最高の英語教材
英語が嫌い、英語が苦手だという人がとても多い。しかも、子供はもちろん、大人にも多いのだ。私は英会話講師を長くやっているが、とてもその人たちはもったいないことをしていると思う。
今は素晴らしい教材があふれている。そんなに高いお金を払って教材を買いあさったり、英会話スクールに通わせなくても十分学ぶ方法はあるとお伝えしたい。そして、身につく方法もあるといいたい。
スポンサーリンク
長年の体験で実感!最高の英語学習教材とは
小学校1年生から、旺文社LL教室に通うことになった。私の希望ではなく、私の母親が申し込み、私は素直にそれにしたがった。好きとか、嫌いなどという感情はなく、ただ毎週連れていかれたので通った。今は、2歳くらいから始める子供さんもいるくらいなので、そんなに早いスタートではないだろう。
内容もテキストとカセットを使い、最初はアルファベットから始まった。発音は何度もリピート練習をして、1時間のうち後半の15くらいは英語を使いながらカルタ(講師が英語の単語を読み、そのカードを取り合うというもの)や、陣取りゲームをしたりしながら学んだ。その後、ECCジュニアや地域の英語塾、イーオンなどにもお世話になったが、一番私の元となってくれたのは母親のつくってくれた教材での勉強方法だった。
母が中学の教師を(英語ではない)しており、教育には熱心だった。
英検も早い時期から挑戦することをすすめられたし、英語の参考書を買い与えられ、母と一緒に文法事項を読みながら理解し、問題を解いていくという作業もした。
正直、学ぶことに楽しさもなく、英語に対する興味も強いものではなかった。今は自分が教える側の人間になったので、一生懸命教えるのだから教わる人間のほうもよく理解しようと努力してほしいとは思うが、当時の子供の私の立場からすれば、大人の気持ちを理解できるほど大人でもなかった。
しかし、ある時から、母が中学3年生が使うような、1年から3年までの文法事項や問題集などがまとまっている1冊の本を買ってきて、そこに書いてある例題の文をすべてノートに書きだし始めた。
普通の英語のノートに、
①This is a pen.
②This is an apple.
すべての文法を踏まえた英文は、すべてで300以上あったように思う。
この一冊には、どこをみても英文しか書いておらず、その日本訳は違うもう一冊のノートに、
①これはペンです。
②これはりんごです。
のように書き出されていた。
つまり、英文のぎっしり書かれたほうのノートを見て、英語から日本語にすべて訳し、2冊目のほうの日本語訳のノートを見て、英文になおしていけるように母は教材をつくってくれたのだ。これにはさすがにびっくりしたが、母の熱心さと根性に今は心から感謝する。
このノートを毎日やるのが日課とされた。最初は本当に覚えられなくて苦労したし、1冊で300まであるのだから、2冊すべてやったら600問もある。これは当時の小学生には酷というものだと思う。
正直、毎日は私もこなせず、怒られもしながら、なんとなくやっていたのだが、本当にこれが役に立った。
中学校では文法を説明しながら教えてくれるが、私の勉強方法は文法を理解するのが先ではなく、「この日本文ならば、なんとなくこういう英文になるんじゃないかな?」という感覚で英語ができるようになったのだ。
それは、ノート勉強法で日本文をみれば、この文はこうなる・・・ということを理屈なしに叩き込まれていたからである。
必要なのは、3年間をまとめた参考書1冊(間違っても、何冊も購入しないことを進める。1つに決め、繰り返し行うことが大切。購入するときは、できるだけ例題英文が多いものを私はおすすめしたい)と、ノート2冊。後は、それを書いて書いて書きまくる紙(ノートでもいい。白紙の)と書くものだけ。
この勉強法をはじめたのが4年生くらいだったはず。ある程度一人でこの作業ができたが、もちろんすべての小学生がこの方法を一人で淡々とこなせることはないだろう。
もし余裕があるのならば、ぜひ親と子供が一緒に取り組んでもらえると嬉しい。できる、できない、よりも一緒に学ぶことで英語を学ぶ姿勢が身につく。
一日1つ2つでもいい。ゆっくり、楽しみながらやれば、中学校の受験英語に悩むことはない。準備は余裕をもって、計画的に行えば怖くないだろう。