知らないと損!? 日本人が英語読解力を身につけるべき理由
英語を学習するならまず英会話から、って思ってる人はいませんか?
実はそれ、間違いなんです!
「日本人は英語の読み書きよりも会話に力を入れるべき」という考え方からは、今すぐ脱しましょう。
この記事では、なぜいま日本人に英語読解力の強化が必要なのか、実際にどんな学習法を選んだらいいのか、を解説しています。
ぜひ、英語をやるなら読解力の強化から始めて、周りのみんなよりもばっちりトクしてしまいましょう!
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そもそも、英会話の機会ってそんなにある?
英語学習というとまず英会話!と思う人、かなり多いですね。
確かに、アメリカ人みたいに流暢に英語がしゃべれたらカッコイイかも。
それに、「日本人は英語の読み書きはできても英会話はできない」ということもよく言われていますよね。
だからまず英会話から始めよう、と思う人も多そうです。
でも、ちょっと待って。
あなたの生活で英会話ってそんなに必要でしょうか?
外国に長期滞在したり、英会話必須の外資系・多国籍企業に勤めたりしている日本人はまだまだ一握り。大半の人は、せっかく英会話を身につけてもあんまり使う機会がない、というのが実情ではないでしょうか。
わざわざお金や手間をかけて英語を勉強するのであれば、最短距離で「みんなより先に行ける英語力」を身につけたほうがいいと思いませんか?
日本人がソンしているのは「情報の受け取り」
周囲よりも一歩先んじるためにはまず、「みんなが普段どこでソンをしているのか」を知る必要があります。さて、日本人は英語に関して、どういうところでソンしているのでしょうか?
答えは実は…「情報の受け取り」です。
インターネット化した社会では、多くの情報が文字でやりとりされます。そんな中で英語が読めないと、かなりのソンをするのです。
くわしく説明しましょう。
総務省の情報通信統計データベースによると、2013年末時点での日本国内の個人へのインターネット普及率は82.8%です。日本の10人のうち8人以上が、どこかでネットに触れているということ。これは世界的に見てもかなり高い普及率で、テレビや新聞などの既存のメディアのシェアを奪う勢いです。
なにか事件が起こると現場にいる一般市民がリアルタイムでどんどん情報を流すのを、あなたもTwitterなどで見かけたことがあるでしょう。
もはや今の日本では、情報を手に入れるには「ネットがいちばん」になりつつあるのです。
これに加えて非常に大事なのが、「英語はネットで最も使われている言語」ということ。こちらの記事の情報によれば、2013年12月末時点でのインターネット上の主要言語トップ3は以下のとおりです。
順位 | 言語 | 割合 |
---|---|---|
1 | 英語 | 28.6% |
2 | 中国語 | 23.2% |
3 | スペイン語 | 7.9% |
データ参照元: インターネットで使われている言語の普及率をグラフ化してみる(2014年)(最新) – ガベージニュース
このデータからいえるのは、ネット上の実に28.6%の情報、つまり3割近くの情報が、英語で読み書きされているだろうということ。
いまの時代、英語が読めない人は、情報の受け取りにおいて3割近くもソンしているのです。
英語が読める人なら受け取れる、ネット上にある情報のうちおおよそ3割の情報を、読めない人は受け取れていません。
英語が読めることによるトクの例
2015年の7月末ごろから、中国・上海株の暴落が起きています。
それに伴って世界経済全体にまで混乱が及んでいることは、ニュースなどで見聞きしている人も多いでしょう。
日本に住んでいても、社会人の多くの人は世界経済の動きが気になるものですよね。なんらかの形で金融に関わっている人、外貨預金をしている人などにとっては、特に死活問題になるのではないでしょうか。
というわけで、試しに「上海 株価」について、日本語と英語それぞれを使ってGoogle検索をしてみましょう。
日本語だと106万件。
英語では756万件。
単純計算で、英語での検索結果は日本語での検索結果のなんと7倍です。
経済にかかわるようなことは、より速く、より多くの情報を手に入れられた人が強いですから、ぜひ英語で情報収集したいものですよね。
英語の「読解力」を身につけてみんなと差をつけよう
いまの時代、英語が読めたらトクをする、ということはおわかりいただけたでしょうか?
おわかりいただけたなら、やることはひとつです。英語を読めるようになりましょう!
読解力、と聞いて怖がる必要はありません。読解力といっても、これはあくまで「情報を受け取る」ためのもの。英語文を一語一句きっちり、辞書も使わずに読めるようになる必要はないのです。
「とりあえず英語文に触ることができる」ようになればOK
筆者の勝手な印象なのですが、英語が苦手だ、英語アレルギーだ、と言っている人の多くが、「自分でハードルを上げすぎている」気がします。
これはあんまり知られていないことのようですが、プロの翻訳者だって、全ての英語文をパッと見ただけでサッとカンペキに読めるわけじゃないんですよ。
それでも、辞書をはじめ、いろいろな現代のツールの力を総動員して、できるだけカンペキな翻訳文に仕上げていくんです。筆者はときどき翻訳のお仕事もしているのですが、少なくとも筆者はそんなふうに英語を読んでいます。
英語を読むことでお金をもらっている人でさえ、現実はこう。
だからとりあえず、「読むだけ読んでみよう」と思ってじっさいに行動に出ることは、それだけでとても立派なことなんですよ。カンペキに読もうとするあまりに腰が引けてしまう人がほとんどの中で、「2割でもわかればトク」と思ってトライできる人は、知らないうちにどんどん力をつけていきます。
ネット上の自動翻訳サービスをどんどん使って
いまはネット上に、コピペさえすれば一瞬でパッと翻訳してくれる無料の自動翻訳サービスがたくさんあります。閲覧中のWebページをワンクリックで翻訳してくれるブラウザ拡張機能も。こういったものにどんどん頼りましょう。以下に代表的なものを挙げてみます。
あなたのお気に入りは見つかりましたか?
まずは、ネットで検索していて英語ページが目に入ったときに、反射的にページを閉じるのだけやめてみましょう。
閉じるかわりにやるべきことは、「とりあえず何か翻訳サービスを使って翻訳してみる」こと。
最近の自動翻訳の進歩がめざましいという話、どこかで聞いたことがある人もいるでしょう。
確かに、いまだにけっこう怪しいところはありますし、訳文の正確度は原文の正確さにもよります。
でも、ほとんどのものがだいたい4割~6割ぐらいの大意はわかります。
まずはこうして、英語に「さわる」ところから始めていきましょう。これだけでも、あなたは周囲よりも一歩先んじていますよ!自信をもって。
英語学習の順番の観点からも、先に「読む力」をつけるのが正しい
実は、先に「読む力」をつけるのは、英語学習の順番の観点からいっても正しいことなのです。
どんな言語でも、インプット(読む)よりもアウトプット(書く、話す)のほうが難しいと言われます。理由は、うろおぼえの単語や文法でもなんとなく読めるのに対し、書いたり話たりするにはかなりしっかり理解していなければならないから。
また、「英語力の底上げに必要なのは実は語彙力と文法力」とも言われます。これも本当。英語力をある程度以上のレベルに持っていくには、英語のパーツである語彙と、それを組み立てる枠組みである文法の強化が欠かせません。
先に英会話や英作文、リスニングなどの力をつけようとするよりも、まずは少しずつでも「読む力」を底上げしていったほうが結局近道なのです。これ、覚えておいてくださいね。
読む力が大事なのはわかった。でも、どうやって始めればいい?
大事なのは「まずは読もうとする態度」でしたよね。ではこの態度、どうやって作っていけばいいのでしょうか?
コツは、「とことんハードルを下げて1日10分ずつでも英語に触れ続けること」です。詳細は下記の拙記事で解説しています。
「ガンバらない英語学習法」が習慣になってくると、「英語を読むこと」が特別に肩のこるイベントではなく、日常の情報収集の一環に変わってくるでしょう。こうなるともう、「英語が怖い」という感覚からは脱出できているはず。
力がついてきたら、自動翻訳サービスのどこが「怪しい」のかの検証を
日常的に少しでも英語文に触れ続けていると、だんだん勘のようなものが身についてきます。そうすると、自動翻訳サービスによる怪しい翻訳結果の「どこが、どういう理由で怪しいのか」がわかるようになってくるんです。
これができるようになったら、あなたはもう初心者ではありません。中級者以上です! おめでとうございます!
Google翻訳では画像のように、翻訳結果の文章の上をポイントする(カーソルを持ってくる)と英語原文の該当箇所がハイライトされるので、英語文と日本語文の比較ができてとても勉強になりますよ。
あなたらしい方法で英語を使っていこう
いかがでしたでしょうか。今回は、日本在住の、あまり英会話をする機会のない日本人の人向けの英語学習法についてお伝えしました。
一般に広く言われていることに惑わされず、自分の生活スタイルに合った英語を生活に役立てられる形で使っていきましょう。
TOEICで高得点を目指したい人、英会話の力をアップしたい人、海外生活で英語を活用したい人向けには、また別の記事で学習法をお伝えしていきます。
お楽しみに。
あなたの英語ライフがより豊かなものになりますように。