インターに通う息子に学ぶ、効率の良い英語力アップの法則
皆さんは語学を学ぶときにどのように取り組んでいますか?
単語やイディオムを片っ端から覚えていく人。問題集に取り組む人、英会話教室に通う人。人それぞれ取り組み方があると思いますが、思ったように上達しないと悩んでいる人も多いと思います。
私の息子は小学校(Elementary)から、インターナショナルスクールに入学しました。入学時はほぼ英語力はゼロに近く、ABCがやっと読める程度。英語でコミュニケーションを取ることはほぼ不可能でした。そんな息子も4年になり、今年は約3ヶ月間のホームステイを一人でこなすレベルにまでなりました。
子供だから吸収が早いと言って諦めてしまう方、ちょっと待ってください。大人だから無理ということは決してありません。
今回は、大人の英語を上達したいと思っている方へ、息子の学校の先生に教わった語学習得のいろはについて、自分で実践した方法も含めてまとめていきたいと思います。
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語学習得には段階がある
まだ言葉を話せない赤ちゃんを思い出してください。彼らは自分から言葉を発することはせずとも、周りの大人たちの会話をきちんと理解しているといいます。
次第に、「あーあ、うーうー」といった喃語を口にするようになり、パパ・ママなどの2文字語、ブーブー・ワンワンなどの4文字語、そして少しずつ、文節ができ、最終的に複雑な会話が可能となります。
そして言葉と文字の関係性を理解し、文字が読めるようになります。文字が読めるようになると、最終的に文字が書けるようになるのです。
語学習得の順序
- 聴く(listening)
- 話す(speaking)
- 読む(reading)
- 書く(writing)
人の語学習得には順序があり、この順序は絶対なのだそうです。
しかしながら私たち日本人はその順序を無視した語学学習をしているため、思うように上達しないで悩んでいる人たちであふれかえっているのです。
でも、同じような教育を受けているのに、とても上達している人がいるけれど何が違うのか。それは英語を耳にしている量が違うのです。
好きな音楽を聴く、映画を観る、テレビを観る。ただし注意していただきたいのがどれも聞き流しではないということです。
聞く(hear)ではなく聴く(listen)、見る(see)ではなく観る(watch)なのです。
興味・関心を持ちながら耳に入れることで次の話すこと(speak)へと続くのです。
1.聴くこと(listen)
語学習得の第1段階はまず聴くことです。
この段階ではとにかく何でも良いので、自分の興味の持てる対象を耳に入れることです。歌、ドラマ、映画、何でも構いません。
息子の場合はディズニーチャンネルでした。とにかく毎日毎日、見続けました。
これを大人がやる場合おすすめな方法の一つとしては、スマホ・タブレットを利用する方法です。
私が実践した方法は、まずドラマもしくは映画を日本語字幕で観ながら聴くという方法です。毎日朝夕の通勤時間に実践しました。これの良い点は、場面を通して会話の内容を推測できること。聴き取った言葉を即座に日本語に対応できることです。(字幕を日本語・英語と選択できるものを選択してください)
子供とは違い、大人は慣れるまではどうしても英語→日本語というステップを踏まざるを得ません。しかし慣れることでこのステップは自然と踏まなくてもよくなりますので、まずはじっくりひとつのストーリーに集中しましょう。
2.話すこと(speaking)
少しずつ耳が英語に慣れてきたら次の段階へ進みましょう。第2段階は話すことです。
あなたが何度となく繰り返し観たドラマや映画は、すでに各場面のセリフや情景が頭の中に定着していることでしょう。それは教科書的な言葉ではなく、生活に密着した、まさに活きた英語だと思います。
これまでは日本語の字幕でしたが、字幕をオフして同じものを再び繰り返し観てください。そして耳に入ってきた言葉をそのまま口にしてみましょう。
言葉が間違っていることを気にするよりも、同じ音を出すことに意識して繰り返してみてください。(shadowingと言います)。
これはちょうど子供が大人が口にする言葉を真似することと同じです。ストーリーやシチュエーションは既に理解されていてると思いますので、セリフ(日本語字幕)の音(英語)を自分の口から出すのです。
言葉はインプットよりもアウトプットの方が定着します。
恥ずかしがることなく、耳に入った音をそのまま口に出すことを繰り返してみてください。正しい単語は何だったっけ。この単語の発音記号は何だったっけ。などと考える必要はありません。
私たちが普段日本語を口にするとき、そんなことを考えている人はほぼいないでしょう。英語も同じなのです。
3. 読むこと(reading)
耳に入ってきた言葉を口にできるようになってきたら次の段階へ進みましょう。第3段階は読むことです。言葉を文字に置き換えていきましょう。ここで初めて「文字」が出てくるのです。
この段階にたどり着くまでに、1本30分ほどのドラマ1エピソードで実践した場合で、早い方でも1~2週間、英語が全然ダメでという方で1ヶ月以上はかかると思います。
そんなにかかるの?と思わないでください。語学はゲームではありません。攻略法はないのです。地道に進めてきたからこそ定着するものなのです。
おそらくこの段階までこられた方は、ドラマ1エピソード分の言語はかなり定着していると思います。なのでちょっとしたシチュエーションでのやりとりは知らず知らずのうちにできるようになってるはずです。
これは自分では実感がないので、いざそのシチュエーションになった時に初めて気が付くと思います。
それでは消していた字幕を、英語字幕へスイッチしてください。今度はただ真似て口から発していた言葉を、文字(字幕)を見ながら同じように口から出してみてください。これもこれまでと同じように、とにかく繰り返します。
これを繰り返すことにより、音を文字に変換したときの規則性をまとめたPhonics(フォニックス)の基本を自然に身に付けることができます。
こういう音のときには、こういうspellingになるんだ。ということを意識しながら口にするとより効果的です。
この1~3のステップをストーリーを替え好きなだけ繰り返してください。繰り返せば繰り返すほど幅広い表現方法を身に付けることができます。
4. 書くこと(writing)
実は、前項までクリアすれば英語を言語として生活に使用するだけならばある程度、支障のないレベルまで上がっていると思います。
しかし、ビジネスなど、文法的に正しい文章を書くことが求められる場合はここから先、英語として正しい文法を学ぶ必要が出てきます。これは日本語も同じだったと思います。
聴く・話す・読むだけならば日本で生活していれば自ずとできるようになりますが、正しい日本語を理解するために小学~高校までと「国語(Japanese)」を勉強してきたのです。
この最終段階でもある書くこと(writing)が最も難易度が高いステップだといっても過言ではありません。
3段階目までで使用していたドラマや映画で使われている英語は、必ずしも正しいものだとは言えません。それは「話し言葉」だからです。
ただ心配することはありません。実は日本人の多くは1~2のステップは苦手なのに、なぜか3~4のステップはできるという人が多いのです。
日本人の英語が苦手という感情は、聞き取れない、しゃべれないからであって、決して読めないわけでも、書けないわけでもないのです。
もし書く事が苦手だという方は、中学校で学ぶ英語をまとめた参考書を1冊用意をして、これを復習されるだけで十分だと思います。
まとめ
英語はstudy(勉強)ではなくlearn(学び)だと考えています。
少しでも楽しく、興味を持って、身近なものでlearnできれば必ず上達します。海外経験がなくても、ネイティブ同様に英語を使いこなしている人もたくさんいます。すぐには実感できないかもしれませんが、学びの順序を守れば必ず上達すると確信しています。