留学・移住に必要な試験、IELTS(アイエルツ)とは?
スポンサーリンク
世界で認められているIELTS(アイエルツ)
日本で英語検定試験といえば、TOEICや英検が主流ですよね。また、海外の大学に留学となるとTOEFLを想像される方も多いと思います。たしかにアメリカ留学の際にはTOEFLが主流ではありますが、世界的にみるとTOEFLよりもIELTSの方が主流です。
たとえば、イギリスの大学・大学院に留学する際には英語能力の証明が必要ですが、TOEFLのスコアは認められていません。他にもオーストラリアやニュージーランドに留学・移住を考えている人は、IELTSが必須となります。
ではどれくらいの人が受験しているのでしょうか。2014年のIELTS・TOEFL・TOEICの受験者数を比較してみましょう。
TOEIC:世界約700万人・国内約240万人
TOEFL:世界約72万人・国内約8万人
IELTS:世界約250万人以上・国内約3万1000人
このように、IELTSはTOEFLに比べると格段に受験者数が多いです。
日本国内だけでも過去5年間に受験者数が約4倍に増えており、これからますますIELTSの需要は増えるでしょう。
試験の内容は?
IELTSでは、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能全てを測ります。
留学に必要なアカデミックモジュールと、主に移住に必要なジェネラルモジュールの2種類の試験がありますが、ここではアカデミックモジュールについて説明します。
1.試験時間・問題数
リスニング | リーディング | ライティング | スピーキング | |
---|---|---|---|---|
試験時間 | 30分 | 60分 | 60分 | 約20分 |
問題数 | 40問 | 40問 | 2題 | 3パート |
午前中にリスニング・リーディング・ライティングの試験を一気に済ませます。
スピーキングはネイティブと1:1の会話となるため、あらかじめ指定された時間に会場へ向かいます。試験日や会場によって、筆記試験と同じ日にスピーキングまで済ませるものもあれば、2日間に渡って実施されることもあります。
2.出題形式・内容
マークシートを採用しているTOEICと違い、全て自分で答えを書きます。したがって、正しいスペルを書いているかどうかもチェックされます。
リスニングは会話や講義の聞き取り、リーディングはアカデミックな内容となっています。ライティングはグラフの説明(150語以上)、エッセイ(250語以上)の2種類です。スピーキングは自己紹介から始まり、約1分間のスピーチや質疑応答があります。
3.採点方式
IELTSでは合否や細かい点数がつけられるわけではなく、出来に応じて0~9のバンドスコアに振り分けられます。(実際には6.5、7.0のように、0.5刻みのスコアとなっています。)4技能それぞれのスコアと、Overallという全体を表すスコアが出されます。
海外の大学・大学院では、6.5~7.5を入学基準にしているところが多いです。大学によってはオーバーオール7.0かつライティングも7.0と指定があったり、オーバーオールのみ7.0(リーディング等の得意分野で平均点を底上げできる)というところもあります。
試験の難易度
では実際の試験の難易度はどうでしょうか。個人差はありますが、コンピューター相手に受けるTOEFLよりも、人間を相手に受けるIELTSの方がやりやすいという声が多いです。
イメージとしては、国立大学の2次試験が近いかと思います。2次試験の英語も筆記でリーディングやライティングが課されますよね。ですので受験戦争をくぐり抜けた日本人にとっては、馴染みやすい試験だといえます。
ちょっとわかりづらいのが「バンドスコア」の意味。他の試験と比較すると、TOEIC600点~740点くらいでIELTS5.5となっています。
また、海外の大学院入学基準によく採用されている7.0が、TOEICでいうと870~970点、英検では1級レベルとなっています。
こちらのサイトにIELTS・TOEIC・TOEFL・英検のスコア比較の目安が載っているので、参考にしてみてください。
参考サイト
受験料・会場・申し込み方法・日程
申し込みは日本英語検定協会のウェブサイトから行います。全国主要都市でほぼ毎週行われているので、好きな日程を選びましょう。
受験料は2015年11月現在で25,380円となっています。決して安くない金額ですので、しっかり対策してから受験されることをおすすめします。詳しい日程や申し込み方法は、日本英語検定協会のサイトをご覧ください。
参考サイト
まとめ
いかがでしたでしょうか。
私はイギリスの大学院に出願する際に受験しましたが、結果が試験日から13日で判明するので、非常に便利だと感じました。
試験結果は2年間有効となっています。これから留学・移住を目指される方はぜひ参考になさってください。