日本人が欧米人よりプレゼンテーション力が低い理由
よく社会人ともなると「どうすればプレゼンのスキルがうまくなるか?」「もっとプレゼン能力を上げたい!」と考えたことはあると思います。
日本人はプレゼンが下手、とよく聞きます。本を買って読んだり、セミナーや研修、はたまた勉強会に参加してプレゼン能力を高めようと、真面目に努力している人は本当に多い。
とても勤勉で勉強熱心な国民性だけど、英会話能力はおろかプレゼンスキルも伸びない…。その理由は圧倒的に練習不足が原因です。今回はプレゼンスキルを磨く練習方法についてご紹介していきます。
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弁論の文化と文章の文化の違い?
東京三菱銀行ワシントン駐在員事務所で所長をされている竹中正治氏が、自身のコラムでとても興味深いことを述べていました。
「アルファベット24文字の組み合わせで読み書きのすべてが済む英語に対し、ひらがな・カタカナ・漢字の三種類を駆使する日本語は読み書きを学ぶためにより長い時間をかけねばならないということだ。」
出典:竹中正治ホームページ
なるほど。確かに日本人は平仮名とカタカナ、そして漢字と3種類もの読み書きを学ばねばなりませんよね。覚えるのに時間がかかるのは必須。考えてもみませんでしたが、英語はアルファベット24文字のみ覚えればOKですよね。
もちろん生きていく上で必要な語彙の量は何千何万とありますが、日本語のようにアルファベット以外に読み書きを学ぶ必要がありません。
つまり、私達が幼稚園や小学校で読み書きを習って、そのうち漢字テストに合格するために何回も同じ漢字を書いて練習している間、アメリカの子ども達は人前で話す訓練を受けているわけです。
話は反れますが、私の息子はアメリカの幼稚園へ通っています。日本の年長クラスに当たりますが、すでにアルファベットは全て習い終え、週に一回「show and tell」という時間があります。毎回担任の先生が決めたテーマに沿った、自分の好きな物を自宅から持ってきて、クラスのみんなの前で発表するというもの。ちなみに今週は赤い色のモノを持って行くようです。
このようにプレゼンテーションの訓練を小さい頃から行っているから、大人になった欧米人はあんなにもユーモアやジョークを織り交ぜた、素敵なプレゼンができるのですね。日本の幼稚園でスピーチの練習をする時間なんて聞いたことがありません。文章文化の日本に対し、弁論文化の人たちは小さいころから口頭でのプレゼンスキルを磨いているようです。
効果的なプレゼンの練習方法
話す内容をメモ書きするのではなく、話し言葉で書く。
プレゼンの攻略本によく、日本人は用意してある文章をただ読み上げるだけの人が多い。それでは聴衆にとって魅力的に聞こえないし、はっきり言って分かりにくい。重要なのは、聴衆の目を見てアイコンタクトを取りながら自分の言葉で話す。とあります。
アイコンタクトの重要性はよく聞くのですが、これはプレゼン初心者にはちょっと高度な感じがします。そこでおススメなのが実際にプレゼンするときと、同じように話し言葉で書くこと。〇〇ですよね。とか、〇〇と思うんです。という風に。こうすると文章をただ読んでいる感はかなり減ります。
本番と近い環境で練習すること。
本番と近い環境で、ということに意義があります。立ってプレゼンをするなら立って練習。パワーポイントを使うのならマウスをクリックする動作を入れたり、時にはスクリーンを見たり、図や数字を指し示す行為の練習も必要です。マイクを使うならマイクを持つマネをします。
一連の本番と同じ動作を入れることで、時間がどれくらいかかるのか見積もることもできるので一石二鳥です。まとめ
初めからプレゼンが上手な人などいません。魅力的なプレゼンをする人は、練習や経験を積み重ねてきたのです。プレゼンスキル限らず、何かのスキルを身に付けたいと強く思った場合、そのためにできることはただ一つ、練習あるのみ!日々の練習が自分を一歩一歩向上させてくれますよ。