初級レベルから楽しめる大人のやり直し英語

英語文庫

訪日外国人の数が増加の一途をたどる今日、日本国内でもさまざまな言語が飛び交うようになりました。そんな中、受験や仕事上の必要性とは別に、英語の勉強を再開する ” やり直し英語学習者 ” の方々がネット上で多くの情報を発信しているのを目にします。

子育ての合間や、退職を迎えて、あるいは地方への転居など、個々のライフステージの変化に合わせ 英語学習を再開した方は、ご自身のペースで豊かな時間を紡いでいるように映ります。

学生時代に英語が苦手だった方でも、焦らずに好きな分野から取り組めるこうした環境での学習再開は、ライフワークを定めていくよいきっかけにもなることでしょう。ここでは、英語初級者にお勧めしたい楽しく読める英語文庫についてご紹介します。

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やり直し英語ならではの楽しみ方

大人のやり直し英語は、英語力の向上が主眼となる学生時代の勉強とは少し趣を異にするようです。英語圏への旅行に備える、サークルに所属し友人を作る、自分の得意分野を英語媒体を通じ深く学ぶ、認知機能維持のための知的訓練のひとつとして行うなど、歳を重ねての学習ゆえ、その分多彩な動機に由来する活動といえるかもしれません。

英語で「読む、聴く、書く、話す」の4技能はいずれも不可分であると言われますが、当面その中のどれに注力するのか、どのようなマテリアルを用いるのか、独学か、グループに所属するのかなど、最初にある程度、自らの学習スタイルの方向性を決めておくとよいでしょう。

英語に充当できるエネルギー、時間、予算の大枠を把握で来たら、あとはご自身の好きなジャンルと英語学習をリンクさせるなど、いかに楽しく続けていくかを描いてみてください。

優れた教材としての英語文庫

中学英語の文法書や単語集の復習、NHK基礎レベル英語講座の視聴と並行し、ぜひお勧めしたいのが講談社英語文庫の活用です。
手軽に持ち歩ける文庫本サイズの本シリーズは、日本や海外の童話、昔ばなし、純文学、現代小説、ミステリー、ファンタジーなど多彩なラインナップを有し、訳文の英語レベルもさまざまです。日本の小説であれば、当代の翻訳家により練られた英訳を原書(和文)と照らしあわせてみたり、自身で読みとったものを原書で確認したりするなど、楽しみ方はあなた次第です。

おすすめの英語文庫

講談社英語文庫は、≪ TOEIC 400点以上 ≫など 対象読者に求められる大体の英語レベルをカバーに載せているので、それを参考に選択なさるとよいでしょう。

しかし、文学作品であるため、小説によっては ” 平易な英語であるにもかかわらず内容や作品世界の理解に苦労した””予想していたより高い読解力が必要だと感じた”との読後コメントも記されていますので、本を手にし読了しての評価を、ご自身でなさるのもひとつかもしれません。難解な語や表現は巻末で訳注をつけていることも多く、理解の助けになります。

実店舗で本シリーズを閲覧できない方は、学校図書館ブックガイドNCL Nature Child Libraryでも、おすすめ本のあらすじ、対象英語レベル、ページ数、価格などがチェックできるためぜひ覗いてみてください。

筋書きが事前にわかっており純粋に英訳表現が楽しめるまんが日本昔ばなし新見南吉のごんぎつねなど入門に最適の作品があります。また和訳英訳を照合し味わうことの出来る夏目漱石、オーヘンリー、アーネスト・ヘミングウェイの小説や、エルマーの冒険、十五少年漂流記 といった児童文学も揃っています。

最後に

かつて読んだ本を再度手にした時、その作品に向ける思いや感じ方が変わっている自分に気づいた経験をお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。大人になった今だからこそ味わえるやり直し英語の楽しさの中に、多くの魅力を秘めた英語文庫を取り入れてみてはいかがでしょうか。